小5からの学びは、今までと少し違います。
今までは、実物や図を見ればわかる。
数を数えればわかる。
実際に手を動かせばわかる。
そういう勉強が多かったと思います。
もちろん、それも大切です。
でも、高学年になると、目には見えないものを考える場面が増えていきます。
たとえば、
割合
単位量あたりの大きさ
速さ
比
比例
平均
修飾
理由
関係
こうした言葉や考え方は、ただ目で見ればわかるものではありません。
頭の中で関係を整理し、言葉の意味をつかみ、式や文章にして考える必要があります。
ここでつまずく子は少なくありません。
でも、逆に言えば、ここを丁寧に乗り越えることができれば、これからの学びがぐっと強くなります。
乗り切るカギは「言葉の力」です
学習内容のレベルが上がると、当然、使われる言葉も難しくなります。
子どもたちがつまずく原因の多くは、実は計算力だけではありません。
言葉の意味がわからない。
問題文の意味がつかめない。
何を聞かれているのかわからない。
こういうところで止まっていることがよくあります。
たとえば国語では、小4くらいまでは、
「どの言葉にかかっていますか?」
という聞き方が多かったかもしれません。
でも、小5あたりから、
「どの言葉を修飾していますか?」
という表現が出てきます。
ここで子どもの反応が分かれます。
「修飾って何?」
とすぐに聞ける子は、伸びる準備ができています。
一方で、その言葉が頭の上をスーッと流れていってしまう子もいます。
これは、やる気がないというより、
勉強の言葉にまだ反応できていない
状態です。
高学年の勉強では、日常の言葉だけでなく、勉強の中で使う言葉に慣れていくことが大切です。
言葉を増やすと、考えられることが増える
言葉の力は、これからの学習で欠かせない力です。
たくさん言葉を知っている子は、問題文の意味をつかみやすくなります。
説明を聞いたときにも、理解しやすくなります。
自分の考えを人に伝えやすくなります。
つまり、言葉を増やすことは、国語のためだけではありません。
算数にもつながります。
理科にもつながります。
社会にもつながります。
中学以降のすべての学びにつながります。
子どもが知らない言葉に出会ったときは、
「まだ難しいからいいよ」
で終わらせるのではなく、
「一緒に調べてみようか」
「こういう意味だよ」
「ほかの言い方だと何かな」
と、言葉に触れる機会を増やしてあげてください。
わからない言葉を調べる習慣は、将来の大きな財産になります。
高学年は、少しずつ“大人の言葉”に触れる時期
子どもたちは少しずつ大人の世界に近づいていきます。
学校の勉強でも、日常会話でも、ニュースでも、本の中でも、今までより少し難しい言葉に出会うことが増えていきます。
ここで大切なのは、子ども扱いしすぎないことです。
もちろん、いきなり難しい言葉ばかり使う必要はありません。
でも、高学年になったら、少しずつ大人が使う言葉にも触れさせていきたいところです。
たとえば、
「それは危ないよ」
だけでなく、
「それは危険性があるね」
と言ってみる。
「ちゃんと考えよう」
だけでなく、
「理由を整理してみよう」
と言ってみる。
「どこが違うの?」
だけでなく、
「共通点と違いを見てみよう」
と言ってみる。
最初はわからなくても大丈夫です。
わからない言葉に出会ったときに、
「それ、どういう意味?」
と聞けることが大切です。
そのやり取りの中で、子どもたちの言葉の世界は少しずつ広がっていきます。
語彙力を伸ばすために、家庭でできること
語彙力は、一気に増えるものではありません。
日々の生活の中で、少しずつ育っていきます。
家庭でできることは、特別なことばかりではありません。
1. 読書を少しずつ続ける
毎日長時間読む必要はありません。
5分でも、10分でも、好きな本からで大丈夫です。
物語でも、図鑑でも、歴史漫画でも、興味のある本でかまいません。
本を読むことで、子どもたちは日常会話では出会いにくい言葉に触れることができます。
2. 会話の中で言葉を増やす
家族との会話も、語彙を増やす大事な機会です。
ニュースを見ながら、
「この言葉、どういう意味だろうね」
と話してみる。
学校で出てきた言葉について、
「それってどういうこと?」
と聞いてみる。
子どもが知らない言葉を使ったときは、簡単に説明してあげる。
こうした日常の会話が、言葉の力を育てます。
3. いろいろな体験をする
博物館、美術館、公園、科学館、図書館。
新しい場所に行くと、新しい言葉に出会います。
実際に見たり、聞いたり、体験したりすると、言葉の意味が頭に残りやすくなります。
「知っている言葉」と「体験」がつながると、理解はぐっと深まります。
4. 楽しく調べる習慣をつける
わからない言葉に出会ったとき、すぐに答えだけを教えるのではなく、
「辞書で見てみようか」
「一緒に調べてみようか」
「例文を作ってみようか」
と、調べること自体を楽しめるといいですね。
言葉を調べる経験は、勉強だけでなく、自分で学ぶ力にもつながります。
小5生へ
わからない言葉に出会ったら、チャンスです
小5のみなさんに伝えたいことがあります。
これから、勉強の中で少し難しい言葉がたくさん出てきます。
「修飾」
「割合」
「関係」
「理由」
「共通点」
「比較」
「整理」
こういう言葉を聞いたとき、
「なんか難しそう」
と思うかもしれません。
でも、そこであきらめなくて大丈夫です。
知らない言葉に出会ったら、
賢くなるチャンス
です。
「それってどういう意味?」
と聞いてみる。
辞書で調べてみる。
先生や家の人に説明してもらう。
自分で例を作ってみる。
そうやって言葉が増えると、考えられることも増えていきます。
言葉を知ることは、世界を広げることです。
保護者の皆さまへ
小5は、見えない成長を支える時期です
小5~小6の時期は、点数だけでは見えにくい成長がたくさんあります。
新しい言葉に反応できるようになる。
わからない言葉を質問できるようになる。
問題文の意味を正しくつかもうとする。
理由を説明しようとする。
自分の考えを言葉にしようとする。
こうした変化は、すぐにテストの点数に表れないこともあります。
でも、確実に中学以降の力になります。
ご家庭では、ぜひ次のような声かけをしてみてください。
「その言葉、どういう意味?」
「似た意味の言葉はあるかな?」
「別の言い方をするとどうなる?」
「今日、新しく知った言葉はある?」
「その言葉を使って、文を作れる?」
難しい説明をする必要はありません。
子どもが言葉に関心を持つきっかけをつくるだけで十分です。
合格屋マックスでも、ただ答えが合うかどうかだけでなく、
言葉の意味
問題文の読み取り
考え方を言葉にする力
を大切にしながら、子どもたちを見ていきます。
家庭で使えるチェックリスト
親子で、次のことを確認してみてください。
✅ 知らない言葉をそのままにしていない?
✅ 「修飾」「割合」「関係」「理由」などの言葉に反応できている?
✅ わからない言葉を質問できている?
✅ 辞書や本、会話の中で言葉を増やしている?
✅ 問題文を読んで、何を聞かれているか確認している?
✅ 自分の考えを言葉にしようとしている?
✅ 読書や体験を通して、新しい言葉に出会っている?
✅ 「なんとなく」で流さず、意味を確かめようとしている?
全部できていなくても大丈夫です。
まずは、
「その言葉、どういう意味?」
「今日、新しく知った言葉は何?」
この2つから始めてみてください。
最後に
言葉が増えると、考える世界が広がる
小5・小6の学びは、義務教育9年間の中でも大きな転換点です。
見えるものから、見えない関係へ。
具体的な操作から、抽象的な考え方へ。
子どもの頭から、大人の頭へ。
この変化は、すぐに簡単に進むものではありません。
だからこそ、焦らず、でも丁寧に支えていくことが大切です。
言葉を増やす。
言葉の意味を確かめる。
自分の考えを言葉にする。
わからない言葉をそのままにしない。
この積み重ねが、中学以降の学びを支えてくれます。
合格屋マックスは、子どもたちがただ問題を解くだけでなく、
自分の頭で考え、言葉で理解し、未来につながる力を育てること
を大切にしていきます。
小5の今こそ、言葉の力を育てるチャンスです。
一緒に、次のステージへ進んでいきましょう。
2025年版・2026年版の小5・5月号もあわせてどうぞ
この記事では、2024年版として、
小5・小6で学びが「見える世界」から「考える世界」へ変わっていくこと、
そして、その土台になる「言葉の力」についてお伝えしました。
2025年版では、同じテーマをより親しみやすく、
小5・小6の学びの変化と、語彙力を育てる大切さ
という視点から書いています。
2026年版では、そこからさらに一歩進んで、
「なんとなくわかる」を「言葉で説明できる」に変えること
をテーマにしています。
小5からの学びをより深く考えるために、あわせてぜひご覧ください。
▼2025年版はこちら
小5・小6は「見える世界」から「考える世界」へ
▼2026年版はこちら
小5・5月号|「なんとなくわかる」から「言葉で説明できる」へ

