小5は、義務教育9年間最大の上り坂 小5 5月

義務教育9年間の最大の難所

小5・小6の2年間、特に5年の夏~6年の夏の1年間は、義務教育9年間の最大の難所です。

学習の対象が、「見えるもの」から、【見えないもの】に変わっていきます。「具体」から【抽象】へ、「子どもの頭」から【大人の頭】への質的な転換がこの時期に求めらます。

乗り切るためのポイントは?

学習する対象のレベルが上がると、当然、使用する言葉が難しくなります。つまずく子の原因の多くが、【言葉】です。教科書の記述や表現方法も小4ぐらいまでは、日常語に近いものでしたが、小5あたりから日常語から離れて勉強の言葉に変わります。

例えば、国語では、「どの言葉にかかりますか」と言っていたものが、「どの言葉を修飾しますか」と言う表現に変わります。

ここで、子どもの反応が分かれます。お子さんは、どんな反応でしょうか?   知らない言葉に敏感に反応して「シュウショクって何?」と質問してくる子は準備ができています。準備ができていない子は、「シュウショクって何?」が、出てきません。

「シュウショク」という音が、頭の上を流れていく感じです。学習のレベルが上がると、抽象的な概念を操作する機会が増えます。抽象的な概念を操作するには、言葉の力が必要です。そして、言葉の力は、その子の精神年齢と大きく関係します。

たくさん言葉を知っている子が有利

言葉に関する力が、今後の学習の上で、欠かせない条件になります。もう小学生の高学年生です。幼児語の使用は止めましょう。

話しかける時は、普通の大人の言葉で話しかけ、理解できない所は言い直すか、国語辞典を引かせるようにしましょう。一事が万事です。子どもをいつまでも幼児状態のままにしておかないような環境作りを心がけて下さい。

成長に早い遅いの差はありますが、5年生ともなれば、世の中に対して興味を示し始め、 テレビのニュースや新聞などを見る行動が出てくる頃です。子どものそんな行動はドンドン伸ばして下さい。それらの興味や関心は、子どもの成長や向上に大きな役割を果たします。

小学生~高校生までを教えているからわかる、考える力を伸ばす算数のポイント・ずっと伸びていけるポイント。

小数のかけ算

計算問題はスラスラできるようになるまで練習することです。時間をかければできるでは、まだまだ力不足。筆算の過程で、ほとんど手が止まらないで進む状態がゴールです。

① 小数点がないものとして計算する。
② かける数とかけられる数の小数点以下のけた数の和だけ、右から数えて小数点をうつ。

注意: 今後は、上記のような表現が、教科書でも普通になってきます。「かける数」「かけられ数」、「けた数」「和」などの用語が、何を意味しているか理解できていることです。このような表現になじむことが、今後の学習のスタートラインです。

計算のきまり

こんな計算が出てきます。4.2×3.7+5.8×3.7 こどもの反応が、真っ二つに分かれるところです。大多数は、今まで通りに計算しようとします。

本当は、 4.2×3.7+5.8×3.7 =(4.2+5.8)×3.7 =10×3.7 =10 と計算してほしいのですが、「普通に計算してはダメなの」と反応する子が出ます。先々のことを考えるとNGです。  

なかなか理解できない子には、絵にしてみます。 2×7+4×7 を図示すると下の絵のようになります。

絵から答は、6が7つあることがわかりますから、 2×7+ 4×7 = (2+4)×7 このような計算の工夫が、今すぐ使えなくても、今の今の段階では、大きな問題は起こりません。しかし、後々も伸びていく子のポイントから言えば、やがて、大きな違いを生みます。

例えば、半径12cmと半径3cmの円の面積の和を求める時、 12×12×3.14 + 3×3×3.14 で、
12×12×3.14 と3×3×3.14で、×3.14を2回も計算するより15×15×3.14とやったほうが、早くて安全だからです。

×3.14を何回も計算すると、時間もかかり、間違う確率を自ら高くすることになります。

もう一つ。この時期での注意点。38×52=1976のとき3.8×520はいくつになりますか。

これも「普通に計算してはダメですか」という子が大変多い問題です。答えは、もうお分かりですね。中学・高校と伸びていってほしいならダメです。

それどころか、子どもたちを見ていると、10×1000なんて計算ですら、筆算している子が多く見受けられます。ぜひ、確認してみてください。

この種の計算は、見ただけで答えが浮かぶようでないと先々、苦労することは目に見えています。でも、小学校のテストでは、その差が明確になりません。だから、差がないように見えてしまいます。非常に怖いところです。

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