「時間がなかったからできませんでした」に隠れていること

教室で宿題や課題を確認していると、ときどきこんな言葉を聞きます。

「時間がなかったので、できませんでした」

部活があった。
学校の宿題が多かった。
習い事があった。
疲れて寝てしまった。

たしかに、中学生は忙しいです。
特に部活や学校行事が重なる時期は、本当に大変だと思います。

ですから、「時間がなかった」という言葉を、頭ごなしに否定したいわけではありません。

ただ、教室で子どもたちを見ていると、いつも思うことがあります。

本当に問題なのは、
時間がなかったことではなく、
課題をやる時間を先に取っていなかったこと
ではないか、ということです。


「時間が余ったらやる」では、なかなか終わらない

課題が終わらない子に話を聞くと、よくこういう流れになっています。

家に帰ったらやろうと思っていた。
でも、少し休んだ。
スマホを見た。
ご飯を食べた。
お風呂に入った。
眠くなった。
気づいたら時間がなくなっていた。

これは、誰にでもあります。
大人でも同じです。

だから、私はこれを
「意志が弱い」
「やる気がない」
とだけ考えるのは違うと思っています。

問題は、
時間が余ったらやる
という考え方です。

時間は、なかなか余りません。

課題は、余った時間でやるものではありません。
先に時間を取ってやるものです。


伸びる子は、先に予定に入れている

特に中3の受験生を見ていると、この違いがよくわかります。

一生懸命になり始めた子、いわゆる「目覚めた子」は、ある時期から言うことが変わってきます。

「先生、週末は大会があって時間が取れないので、宿題を早めに出してください」

「日曜日に模試があるので、今週分を先にもらえますか」

「今度の土日は行事でつぶれるので、今日やる分を多めにください」

こういうことを言ってくるようになります。

これを聞くと、私は内心かなりうれしくなります。

なぜなら、その子の頭の中で、勉強の位置づけが変わっているからです。

時間があったらやる。
余裕があったらやる。
気分が乗ったらやる。

そういう考え方ではなく、

やるべきことだから、先に時間を取る。
忙しいなら、前もってずらしておく。
できない日があるなら、できる日に先に進めておく。

こういう考え方に変わっているのです。

ここは、とても大きな成長です。

点数が上がる前に、まず時間の使い方が変わる。
私は、教室で子どもたちを見ていて、よくそう感じます。


課題は、怒られないためにやるものではない

そもそも、課題は提出させるためだけに出しているわけではありません。

授業で「わかった」と思ったことを、家で自分一人でもできるか確認する。
忘れかけていることを、もう一度思い出す。
テストで使えるところまで定着させる。

そのために課題があります。

授業中にわかったことでも、次の日に一人で解けないことはよくあります。
だから、練習が必要です。

スポーツで言えば、授業はフォームを教わる時間。
課題は、そのフォームを体に覚えさせる練習時間です。

練習しないまま試合に出ても、なかなか結果は出ません。
勉強も同じです。

課題は、先生に怒られないためのものではありません。
できるようになるための練習です。


家での声かけは「やったの?」より「いつやる予定?」

保護者の方にとって、家での声かけは本当に難しいと思います。

「宿題やったの?」
と聞くと、不機嫌になる。

「早くやりなさい」
と言うと、ますます動かない。

かといって、何も言わないと本当にやらない。

この悩みはよくわかります。

そこでおすすめしたいのは、責める聞き方ではなく、予定を確認する聞き方です。

「今日は何時に宿題をやる予定?」
「全部でどのくらい時間がかかりそう?」
「今日は忙しいなら、最低どこまでやる?」
「土日が忙しいなら、金曜日までにどこまで進める?」

ポイントは、

やったの?

ではなく、

いつやる予定?

と聞くことです。

「やったの?」は、子どもからすると責められているように聞こえやすいです。

でも、「いつやる予定?」と聞くと、少しだけ自分で段取りを考える方向に向きます。

最初からうまく答えられなくても大丈夫です。
予定を考える練習も、少しずつ育てていくものです。


忙しい日は、ゼロにしない

もちろん、本当に忙しい日もあります。

部活の大会。
学校行事。
習い事。
体調が悪い日。
家庭の予定。

そういう日は、予定通りにいかないこともあります。

そのとき大事なのは、全部できないからといってゼロにしないことです。

全部が無理なら半分。
半分が無理なら1ページ。
1ページが無理なら英単語5個。
計算3問だけでもいい。

ゼロにしない。

この考え方はとても大事です。

勉強習慣がついている子は、調子のいい日にたくさんやる子だけではありません。
忙しい日でも、少しだけ続けられる子です。

この小さな差が、後で大きな差になります。


塾で見ているのは、宿題の丸つけだけではありません

課題をやってきたかどうかだけを見ているわけではありません。

その子が、どういうときに後回しにするのか。
どこで止まっているのか。
どのくらいなら家でできるのか。
どんな声かけなら動き出せるのか。

そういうところも見ています。

課題ができていなかったときも、ただ
「やってきなさい」
で終わりにはしたくありません。

なぜできなかったのか。
次はどうすればできるのか。
先に予定に入れるにはどうしたらいいのか。

そこまで一緒に考えることが大事だと思っています。

勉強を通して育てたいのは、学力だけではありません。

やるべきことを先に予定に入れる力。
忙しいときに工夫する力。
できなかったときに、次の方法を考える力。

こういう力は、高校に行ってからも、その先でも必ず必要になります。


最後に

「時間がなかったからできませんでした」

この言葉を使いたくなる気持ちはわかります。

でも、そこで終わってしまうと、次も同じことが起こります。

大事なのは、

時間が余ったらやるのではなく、先にやる時間を取ること。

そして、忙しい日でも、ゼロにしないことです。

今日から、まず一つだけ意識してみてください。

「いつやるか」を先に決める。
忙しい日も、少しだけでもやる。
できなかったときは、次にどうすればできるかを考える。

このくり返しで、少しずつ変わっていきます。

最初から完璧でなくて大丈夫です。

ただ、
「時間がなかったからできなかった」
で終わらず、
「次はどうすればできるか」
を考えられるようになったとき、その子は確実に成長しています。

私たちは、そういう成長を一緒に作っていきたいと思っています。

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