【中2・10月】授業では分かったのに、1週間後に解けないのはなぜ?

1週間後に解けないのはなぜ?

授業中、ときどき1週間ほど前に解いた問題を指定して、「○ページの○番、もう一回できるかやってみよう」と言います。

すると、こんな声が聞こえてくることがあります。

「え、こんなのやったっけ?」

もちろん、やりました。そのときは説明を聞いて「分かった」、中には「完璧じゃん」と言っていた人がいた問題です。でも、1週間たって一人で解こうとすると、最初の一手が出てこない。

みなさんには、そんな経験がありますよね。

せっかく授業で分かったのに、後で自分ではできない。これは、もったいないですよね。では、なぜこんなことが起こるのでしょう。

授業中の「分かった」と、一人で「できる」は違う

授業中は、先生が「ここに注目して」「次はこの式を使うよ」と、考える道順を示しています。その道順を聞けば、「なるほど」と分かります。

ところが、一人で問題を解くときには、最初にどこを見るか、次に何をするかも、自分で思い出さなければなりません。

「説明を聞いて分かる」と「何も見ずに自分でできる」の間には、もう一段階あるのです。

たとえば、数学と英語では、こんなことが起こります。

数学の関数を習ったAさん。

授業中は先生と一緒に、式から表を作り、グラフもかけました。「今日は分かった」と思って帰ります。

ところが数日後、同じ問題を一人で解こうとすると、(x) の値を決めたあと、何をすればよいか分かりません。授業で解いたものを見ると「ああ、そうだった」と思い出します。

Aさんは授業を聞いていなかったわけではありません。ただ、何も見ずに最初から解けるかを、まだ確かめていなかったのです。

英語の教科書を勉強したBさん。

授業中は先生の説明を聞いて、英文の意味が分かりました。新しい単語も、単語帳を見れば「知ってる」と思えます。

でも数日後に教科書を開くと、単語の意味がすぐに出てきません。文の途中で「ここはどことつながるんだっけ」と迷います。

Bさんも、授業では分かっていました。ただ、説明なしで英文を読めるか、単語を見て意味を言えるかを確かめていなかったのです。

答えを見て「ああ、そうだった」と思うのは確認。何も見ずに自分でできるか試すのが復習です。

「何を復習すればいいか分からない」人へ

まずは授業を受けた翌日に、数学なら授業で解いた問題を1題、英語なら習った英文を数行、説明を見ずに試してみてください。これが一番簡単な復習方法です。

「復習しなさいと言われても、何をすればいいか分からない」という人は、まずここから始めましょう。新しい問題集を探す必要はありません。昨日の授業で「分かった」と思ったことを、今日は一人でできるか確かめるのです。

手が止まったら、授業で使った教材を見て確認し、もう一度閉じてやってみてください。思い出せなかったところが見つかれば、その日の復習は成功です。

そして数日後に、同じことをもう一度試します。1週間後に「こんなのやったっけ?」となる前に、自分でできるか確かめておくのです。

英語の授業プリントを、家で使ってください

最近、英語の授業では、その日の要点を家でも確かめられるように授業プリントを配っています。授業で押さえてほしい要点は、そのプリントにまとめてあります。

ですから授業中は、書き写すことを気にしすぎず、まず説明を集中して聞いて、英文をどう読んでいくのかに専念してください。家に帰ってからプリントを見れば、ノートにまとめを書いていなくても、その日の授業の要点を確認できます。

ただし、プリントを読んで「分かった」で終わらせないこと。

まず教科書の英文を数行、自分で読めるか試す。止まったところをプリントで確かめる。そして、もう一度プリントを閉じて読んでみる。授業プリントは、自分でできなかったところを見つけ、直すためにも使ってください。

中2の秋からは、数学では関数、英語では長くなる教科書の文章や大切な文法を続けて学びます。「分かったつもり」を少しずつためると、あとでどこから直せばよいか分からなくなります。だから、今のうちに確かめる習慣をつけてほしいのです。

保護者の皆さまへ

中2の秋になると、そろそろ入試のことも気になり始めます。一方で、お子さんにとっては、まだ先の話に感じられるかもしれません。

「あまり勉強していないだけだから、やればできる」。そう思っている子もいます。もちろん、まずやってみることは大切です。ただ、実際に勉強を始めると、次のことに気づきます。授業で「分かった」ことと、数日後に一人で「できる」ことは違うのです。

この違いを、自分で問題を解いて体験することが、入試に向けた最初の準備になります。中3になってから初めて気づくより、今、気づいたほうが、勉強の仕方を変える時間があります。

今は、「分かった」と、「できる」は別のことを何回も体験して知る時間です。

ご家庭では、「昨日の問題、一つだけもう一回やってみる?」と声をかけてみてください。止まったところがあれば、責めずに「どこまではできた?」と聞いていただければ十分です。

今週、まず一つ試してみよう

今週の授業で、「分かった!」と思った問題や英文を一つ選んでください。翌日、一人でできるか試してみましょう。

もし手が止まっても、がっかりしなくて大丈夫。そこが、次に練習する場所です。プリントなどを見直しても分からなければ、次の授業で、どこで手が止まったかを先生に聞いてください。 そこから一緒に考えましょう。

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