成績を上げるツール=「間違い直しノート」
面談でよくこんな話をお聞きします。
「勉強しなさい」と子どもに言ったら、「もうやった」との返事。そう言われると、次の言葉がなくなる。どうしたらいいでしょうかという件です。
たぶん子どもが「もうやった」というのは「宿題がもう全部終わった」という意味だと思います。中にはやってないのに反射的に、「もうやった」という子もいるようですが。今回は、家で何をすればいいのか、ということについて、ご説明します。
間違えた問題が、できるようになって初めて進歩です。その小さな進歩の集積が成績アップや合格になります。さらに、その進歩の積み上げが、人としての成長に繋がると考えています。
Maxでは、間違えた問題に赤マルを付けることになっています。赤マルをつけた問題に数日後、再び挑戦してみます。できれば OK です。進歩です。喜んでください。
できなかった場合は、それまでに、頑張ったかもしれませんけど、まだ進歩には至っていません。さらに復習することが必要です。さぁ、どうやって復習しましょうか。最大のポイントはここです。復習のためのツールを持っていますでしょうか。
復習するためのツールというのは、これを見れば、全部思い出せる道具です。マックスでは、『間違い直しノート』と読んでいます(一部には、『人生直しノート』と読んでいる子もいます)。
自分ができなかった赤マル問題について、その問題の答,正しい解き方・考え方,自分が注意しないといけない点などを書いたノートが、『間違い直しノート』です。
『間違い直しノート』があれば、いつでも、どこででも、一人でも「あ~そうだった。そうやるんだった」と思い出せるはずです。
でも、もし『間違い直しノート』がなければ、何をどうやっていいのかわかりません。そこから自分一人の力で、前に進むことは、難行苦行になってしまいます。
普段、家で何をすればいいのかの答えが、見えてきたと思います。そうです。『間違い直しノート』を作ることです。
通常、授業中は問題演習をして、間違った問題の間違い直しをします。その段階では、どのように考えるのが正しいのか、自分の考えのどこが間違っていたのかは理解できているはずです。
「これで大丈夫」と思いたいですが、まだ、この段階では、「瞬間的に」できるようになっている状態なのです。 3日も4日も経ってしまった後では、「あれ?どうすんだっけ」という状態になってしまう可能性がまだ大きいのです。だから、速いウチに、記録を残しておくことが重要です。
それが『間違い直しノート』です。作れるようになると簡単に作れますが、作れるようになるまでは試行錯誤が伴います。少しずつ上手になって行きましょう。上手な『間違い直しノート』を作れるようになったら、成績はもう上がっています。
『間違い直しノート』を見れば、自分のわからなかった問題の答えや正しい考え方・やり方が全部書いてあります。あとはそれを頭に入れるだけです。子どもによって個人差はありますけど、『間違い直しノート』を作っている間、約半分ぐらいは覚えてしまいます。2回,3回と復習すると、8割~9割が自分のものになります。
『間違い直しノート』を持っていれば、あまりやる気がない日は、そのノートをパラパラめくっているだけでも効果的な復習になります。単元を越えて自分の共通の弱点に気がつくこともあります。こうなるとますます自分のミスの修正や自分が間違いやすいポイントが見えてきて、進歩がさらに早くなります。
もう お気づきだと思いますが、『間違い直しノート』のしくみは、「Plan → Do → Check」と言われる仕事の進め方の考え方を、子ども向きに、具体的な形にしたものです。 大人になっても役に立つと卒業生が評価してくれる点は、この辺にもあると思っています。
★違い直しノートの作り方のポイント★
●ルーズリーフではなくノートを使う。 <なくなっては困るから>
<授業中は、ルーズリーフを使用。提出するため>
●ノートは見開きで使う。 左側のページに、テキストのページと問題番号を明示
(テストの問題などはコピーして貼り付ける)
◆右側のページに正解、正しいやり方・考え方を清書する。
正しいやり方・考え方の中で、自分にとってのポイントはマーカーで着色。
◆自分が注意すべき所,覚える所,自分の感想などを箇条書きでつけ加える。
<感想やそのときの気持を書き加えると記憶の定着に大きな力を発揮します>
●赤マル問題を復習する。
『間違い直しノート』の左側の問題を右ページを隠して、ルーズリーフに解いてみる。
左ページを見て答え合わせをする。できれば、進歩。テキストの赤マルの上に、征服の✖印を入れる。
✖印がたくさん付いたテキストは、できない問題をできるようにした証拠。充実感や自信につながる。
できない場合は、左ページを見て復習。新たな発見や気がついたことを記入しておく。100%できるように実行する。これで成績は伸びないはずはありません。
こういう勉強方法をマスターして進学すれば、高校の授業にも大学受験にもついていけます。『間違い直しノート』を中心とした『赤マル勉強法』を体得させて、高校に送り出したいというのが私たちの希望です。
先ほど、使えるようになるのはなかなか大変とご説明しましたが、今までの経験から言いますと、普通の中学生が使えるようになるのに1年~1年半ぐらいかかります。話は簡単ですが、実際に子どもたちが自分で、『間違い直しノート』を作って運営できるようになるまでには、多くの試練があります。色々サポートしていかないと自分のものになりません。
「勉強方法が良くなる」 →「 成績が上がる」と考えがちですが、現実的には、実際に勉強しないと、方法は良くなりません。
だから、手順とすると、「支えて成績が上がる」 → 「いい気分」 → 「ある程度上がる」 → 「やがてまた壁に当たる」 → 「困る・悩む」 → 『間違い直しノート』を作ってみる → 「思ったように作れない」 →「 作ったノートを見ながらアドバイス,運営のチェック」 → 「 よたよたしながら進む」 →「成績が上がる」 → 「 自信がつく」 → 「一人で実行できる」というステップをたどっていきます。
この間、そばにいて、叱咤激励が必要です。 会社でも、新人が会社のツールを使えるようになるのに、それなりの期間が必要でしょう。今日教えたから、明日から一人でやれよでは、なかなか辛いものがあります。下手すると、今の新入社員は辞めちゃうこともあるそうです。
使えるようになるまでに、あっちにゴッツン、こっちにゴッツンしながら、アドバイスとサポートが必要です。という訳で、お家でも成績アップのために『赤マル勉強法』『間違い直しノート』を活用できるようになるために、協力してほしいと思います。
普段、家でやることは宿題と『間違い直しノート』作りです。テスト前は、『間違い直しノート』の復習です。 「勉強したの?」ではなくて、「『間違い直しノート』作ったの?」「赤マルつぶしは、何個できたの?」「赤マル 何個残っているの?」にしてください。
具体的で、検証可能な問いかけです。 さらに突っ込んでいくなら、『間違い直しノート』の任意のページの問題を、「この問題の解き方を説明してみて」と説明を聞いてみてください。
「なるほど」と思える説明が聞けたら、お子さんは大変身しているはずです。今後、何回もやるためには、子どもが説明できなくても、怒り出さない方がいいです。「残念だ」と反応する方が得策です。
うまく説明できた時は、進歩しています。進歩できている事を、それ以上に、『間違い直しノート』が機能していることを、『赤マル勉強法』が使えていることを賞賛してあげてください。
卒業生からの応援メッセージです。
この子とその兄は、マックスの卒業生です。兄は、大学がある街の塾でアルバイトをしています。生徒から人気もあり、塾長からも「勉強のポイントを知っている」と信頼されているそうです。
遊びに来た時に、「何しているの」と聞いてみたら、「先生の受け売りですよ」と、更にしつこく「で、どうやってるの?」と聞いてみると、「赤マルですよ。赤マル。みんな初めは軽く考えているんですよ。実は僕もそうでしたけど。だけど本当にやると、自分の穴がみえてくるんですよね。だから、上がるんですよ。あれ。」との回答でした。 という訳で、「みんな、頑張って!!!!!」
赤マル勉強法のまとめ
今までできなかった問題が、できるようになれば進歩です。 そのための効果的な勉強方法が赤マル勉強法(赤マルつぶし)です。
赤マルが付いた問題に日にちをあけて挑戦して、2回連続でできれば、もう大丈夫。本当にできるようになったと安心できます。1回だけでは不安が残ります。安心するのはまだ危険です。
『間違い直しノート』の例
<どうすればできるのか>自分のまとめを入れる。
成績アップのポイント できない問題を1つ1つ減らしていく。
◆鶴ヶ谷教室 ☎252-0998 989-0824 宮城野区鶴ヶ谷4-3-1
◆幸 町 教室 ☎295-3303 983-0836 宮城野区幸町3-4-19
電話でのお問合せ AM10:30~PM22:30