〜100点ドリルの次にやりたい「自分専用の弱点ノート」〜
中学生の保護者の皆さまへ。
こんにちは。合格屋Maxです。
テストが返ってきたあと、私は子どもたちによくこう話します。
「点数を見るだけで終わらせたら、もったいないよ」
「間違えた問題の中に、次に上がるヒントがあるよ」
「直し方を変えれば、次の点数は変わるよ」
テスト後の勉強で大切なのは、ただ答えを書き直すことではありません。
大切なのは、
次に同じタイプの問題が出たときに、自分の力で解けるようにすること
です。
そのためにMaxで大切にしているのが、
100点ドリル
間違い直しノート
この2つです。
100点ドリルは、基本問題を確実に取れるようにするための練習です。
間違い直しノートは、自分が間違えた問題を「次に取れる問題」に変えるための道具です。
今回は、その中でも特に、間違い直しノートの作り方について、具体的にお伝えします。
ご家庭でも、お子さんにそのまま声をかけられる内容にしてあります。
まずは「100点ドリル」と「間違い直しノート」の違いを整理します
テスト後の復習で、最初に確認したいのはこの2つの違いです。
100点ドリルは、基本を固めるためのものです。
学校ワークや基本問題を使って、1回できたら終わりではなく、安定して100点が取れるまで繰り返します。
特に、計算問題、英単語、漢字、理社の基本用語などは、100点ドリルがとても効果的です。
一方、間違い直しノートは、ただの暗記ノートではありません。
テストで間違えた問題。
ワークで何度もミスした問題。
解説を読んでもすぐには納得できなかった問題。
「次に出たらまた間違えそう」と感じる問題。
そうしたものを集めて、
自分専用の弱点問題集にしていくものです。
つまり、
100点ドリルは、基本を固める練習。
間違い直しノートは、弱点をつぶす練習。
この2つを分けて考えると、テスト後の勉強がかなり整理しやすくなります。
間違い直しノートは「きれいに作るノート」ではありません
最初に、とても大事なことをお伝えします。
間違い直しノートは、きれいに作るためのノートではありません。
色をたくさん使う。
見出しをきれいに書く。
図を完璧に写す。
ノートを美しくまとめる。
もちろん、見やすいことは大切です。
でも、そこに時間をかけすぎると、肝心の「覚える」「解き直す」「できるようにする」時間が減ってしまいます。
間違い直しノートの目的は、
自分ができなかった問題を、次にできるようにすることです。
ですから、多少字がきれいでなくても構いません。
図は、必要ならコピーを貼っても構いません。
短い言葉でまとめても大丈夫です。
大切なのは、次の3つです。
問題があること
答えがあること
もう一度、自分で確認できること
この3つがそろっていれば、立派な間違い直しノートです。
基本の作り方は「左に問題・右に答え」
一番使いやすい形は、ルーズリーフやノートを左右に分ける形です。
左側に問題を書きます。
右側に答えを書きます。
答えの部分を紙で隠せば、すぐに確認テストができます。
1ページに入れる問題は、5問くらいが目安です。
多く入れすぎると、見直すのが大変になります。
たとえば、社会の用語ならこんな形です。
左側に、
班田収授法って何?
と書きます。
右側に、
奈良時代に、大宝律令にもとづいて行われた土地制度。
6歳以上の男女に口分田を与え、死ぬと国に返させた。
租・庸・調などの税負担と関係する。
と書きます。
ここで大切なのは、答えを一言で終わらせないことです。
「班田収授法」だけを覚えても、テストで使えるとは限りません。
どの時代か。
何をした制度か。
何と関係するか。
このように、3ポイントくらいで説明できるようにすると、記憶に残りやすくなります。
答えをそのまま問題にする
間違い直しノートを作るとき、最初は難しく考えなくて大丈夫です。
おすすめは、答えをそのまま問題にすることです。
たとえば、テストで「班田収授法」を間違えたとします。
その場合、ノートには
班田収授法って何?
と書きます。
そして、右側に説明を書きます。
これだけで、立派な確認問題になります。
英語なら、
一般動詞の疑問文はどう作る?
三単現の s はいつつく?
be動詞の文と一般動詞の文の違いは?
数学なら、
連立方程式の文章題で、何を x と y にする?
速さの問題では、表のどこを見る?
一次関数の変化の割合は何を表す?
理科なら、
寒冷前線では、どんな雲ができる?
電流計は回路にどうつなぐ?
質量パーセント濃度はどう求める?
このように、間違えた答えや重要語句を、質問の形に変えるだけで、復習しやすくなります。
答えは「3ポイント」で作る
間違い直しノートの答えは、長すぎると続きません。
逆に短すぎると、テストで使える知識になりにくいです。
そこでおすすめなのが、3ポイントで答える方法です。
たとえば、歴史なら、
いつの時代か
何をしたものか
何と関係するか
地理なら、
どこにあるか
何が有名か
なぜそうなるのか
理科なら、
何の現象か
理由は何か
図でどう表せるか
この3つを意識すると、ただの暗記ではなく、説明できる知識になります。
保護者の方がお子さんに声をかけるなら、こう言ってあげてください。
「答えを一言で終わらせないで、3つに分けて説明してみよう」
「いつ・何を・なぜ、で書いてみよう」
「テストで説明できる形にしておこう」
これだけでも、ノートの質はかなり変わります。
社会は「用語だけ」で終わらせない
社会で多い失敗は、用語だけを覚えて終わることです。
たとえば、歴史で「班田収授法」と覚えても、それがどんな制度なのか、どの時代なのか、何と関係するのかがわからなければ、テストでは使えません。
社会の間違い直しノートでは、用語を覚えるだけでなく、説明できるようにすることが大切です。
歴史なら、
時代・人物・できごと・理由・結果
このつながりを意識します。
地理なら、さらに大切なのが場所です。
地名と特徴を覚えていても、地図上でどこにあるのかがわからないと、得点力は半分になってしまいます。
地理では、必ず地図とセットで覚えるようにしてください。

たとえば、北海道の根釧台地なら、
北海道の東部にある
パイロットファームで酪農が発達した
夏の濃霧で日照不足になりやすい
このように、場所・特徴・理由をセットにします。
地理は、カードよりもルーズリーフの方が向いていることが多いです。
地図を貼ったり、自分で場所を書き込んだりできるからです。
理科は「用語」から「図で説明」へ進める
理科で点数が伸び悩む原因の多くは、「用語だけを暗記して終わっている」ことです。
理科のテストでは、
理由を説明する問題。
実験の結果を考える問題。
図を見て判断する問題。
グラフを読み取る問題。
こうした問題が多く出題されます。
ですから、理科の間違い直しノートでは、用語を覚えるだけでなく、「図を使って説明できるようにすること」を目標にします。
たとえば、前線の問題なら、言葉だけで覚えるのではなく、図とセットで理解することが大切です。

たとえば、寒冷前線なら、
寒気が暖気を押し上げる
積乱雲ができやすい
前線の後ろ側の狭い範囲で強い雨が降りやすい
温暖前線なら、
暖気が寒気の上をはい上がる
乱層雲ができやすい
前線の前の広い範囲で弱い雨が降りやすい
このように、図と説明をセットにすると覚えやすくなります。
理科が得意な子は、
問題:寒冷前線の断面図を描く
答え:図を描いて、雲・雨の位置・寒気と暖気の動きを説明する
という形にすると、かなり力がつきます。
図を自分で描くのが大変な場合は、コピーを貼っても構いません。
大切なのは、図をきれいに描くことではなく、
図を見て説明できるようにすることです。
英語は「なぜそうなるのか」を残す
英語の間違い直しノートで大切なのは、答えだけを書かないことです。
たとえば、間違えた英文を書き直して終わりにしてしまう子が多いです。
でも、それだけでは次につながりません。
英語では、
なぜ do ではなく does なのか
なぜ am ではなく are なのか
なぜこの語順になるのか
なぜこの単語の形になるのか
ここを残すことが大切です。
たとえば、三単現の s を忘れたなら、
主語が三人称単数で、現在の文だから動詞に s がつく
と書きます。
疑問文で間違えたなら、
一般動詞の疑問文なので、文の前に Do または Does を置く
と書きます。
英語は、単語の暗記だけでなく、文のルールを理解することが大切です。
間違い直しノートには、
正しい答え+なぜそうなるか
を必ず残してください。
数学は「解き方の手順」を残す
数学の間違い直しノートでは、答えだけを書いてもあまり意味がありません。
大切なのは、解き方の手順を残すことです。
たとえば、連立方程式の文章題なら、
何を x と y にしたか
どんな表を作ったか
どの数量関係で式を立てたか
答えが何を表しているか
ここまで残します。
計算問題なら、
どこで符号を間違えたか
どこで約分を忘れたか
どこで移項を間違えたか
次に同じミスを防ぐにはどうするか
を書きます。
数学では、途中式や考え方がとても大切です。
「答えはわかった」ではなく、
同じタイプの問題をもう一度解けるか
を確認してください。
保護者の方は、数学の内容を全部教えなくても大丈夫です。
「どこで間違えたの?」
「次に同じ問題が出たら、最初に何をするの?」
「この問題のポイントを一言で言うと何?」
このように聞いてあげるだけでも、お子さんの理解は整理されます。
ルーズリーフ・カード・スマホを使い分ける
間違い直しノートは、必ず普通のノートで作らなければいけないわけではありません。
目的に合わせて使い分けてください。
ルーズリーフは、図や地図を貼るのに向いています。
社会の地理、理科の図、数学の途中式などに向いています。
カードは、用語や一問一答に向いています。
英単語、漢字、社会の用語、理科の基本語句などに向いています。
スマホの録音は、声に出して覚えるタイプの子に向いています。
ただし、スマホは別のことに使ってしまいやすいので、使う目的を決めて短時間で行うのがよいです。
以前、理科と社会が苦手だった生徒が、スマホの録音機能を使って復習していました。
自分で問題を読み上げ、少し間を空けて、答えを録音する。
それを毎週日曜日と木曜日に聞き直す。
答えられなかったものは、その週にもう一度復習する。
このやり方を続けた結果、苦手だった理科と社会が安定して点数を取れる科目に変わりました。
大切なのは、道具そのものではありません。
繰り返し確認できる形にすることです。
家庭での声かけは「作った?」より「使った?」が大事です
間違い直しノートは、作っただけでは力になりません。
本当に大切なのは、作ったあとに使うことです。
保護者の方が声をかけるなら、
「間違い直しノート、作った?」だけで終わらせるより、
「今日はそのノートから3問だけ確認しようか」
「答えを隠して、言えるかやってみよう」
「この中でまだ不安な問題はどれ?」
「これは次に出たら取れそう?」
「今週中に、この5問だけ完璧にしよう」
このように、使い方に目を向ける声かけが効果的です。
特におすすめなのは、1回3問だけ確認することです。
多すぎると嫌になります。少なすぎるくらいでいいので、続けることを優先してください。
家庭でのサポートは、長時間つきっきりで教えることではありません。
確認するきっかけを作ること
少しでもできたら認めること
次にやることを一緒に決めること
この3つで十分です。
日曜日は「総チェックの日」にする
間違い直しノートは、週に1回まとめて確認すると効果が上がります。
おすすめは、日曜日です。
日曜日に、その週に作った問題をすべてチェックします。
できた問題はそのまま残します。
迷った問題には印をつけます。
できなかった問題は、次の週の重点問題にします。
翌週の日曜日に、もう一度確認します。
そこでまだできなければ、また印をつけます。
このように、
作る・解く・印をつける・もう一度解く
このサイクルを回すことで、弱点が少しずつ減っていきます。
秋以降は、覚えたことと不安なことが混ざってきます。
その時期になると、できる問題とできない問題を分けやすいカード形式も効果的です。
大切なのは、
できない問題だけを何度も見る仕組みを作ること
です。
間違い直しノートは、未来の自分を助けるノートです
間違い直しノートは、作るのに少し手間がかかります。
でも、その手間には意味があります。
自分がどこで間違えたのか。
どんな問題が苦手なのか。
何を覚えていないのか。
どこを説明できないのか。
それを一つずつ見える形にしていくからです。
テスト前に、このノートを見返せば、自分の弱点がすぐにわかります。
入試前に見返せば、これまでの自分がどこでつまずいてきたかがわかります。
そして何より、
これだけ直してきた
という自信になります。
ボロボロになったノートやカードは、恥ずかしいものではありません。
むしろ、努力の証拠です。
以前、ルーズリーフを半分に切って、それを折って使っていた生徒がいました。
その子は、こう言っていました。
「ボロボロになったら、また作ればいいんです。
ボロボロになるまでやった感じがすごい。
逆に、捨てられなくなります。」
とてもいい言葉だと思います。
間違い直しノートは、未来の自分を助けるノートです。
最後に
テストで間違えた問題は、できなかった証拠ではありません。
次に伸びる場所を教えてくれているサインです。
100点ドリルで基本を固める。
間違い直しノートで弱点を見える形にする。
同じタイプの問題を、何も見ないで解き直す。
できるまで繰り返す。
この流れができると、勉強は大きく変わります。
成績を上げるために必要なのは、特別な才能だけではありません。
間違いをそのままにしないこと。
できない問題を、自分の問題に変えること。
できるまで繰り返すこと。
この積み重ねです。
Maxは、ただ答えを教えるだけの塾ではありません。
子どもたちが、自分で学び直せるようになること。
高校に進んでも通用する勉強の型を身につけること。
そして、次のテストで「前よりできた」と思えること。
そこを大切にしています。
このひと手間が、次の成績を変えます。
ご家庭でも、ぜひ
「作った?」ではなく、
「使った?」
と声をかけてみてください。
一緒に、テスト後の勉強を次の成長につなげていきましょう。

