「やる気が出ない日」の脳の使い方
~脳の仕組みを知って、モチベーションを自分でつくる~
【保護者の皆さまへ】
前回の「面倒くさい」との向き合い方に続き、今回は“脳のしくみ”を味方につけて、やる気・集中力・記憶力を引き出す方法をご紹介します。
「やる気が出ない」と感じる日。
実は、そんな時こそ“ちょっとした行動”が、脳のスイッチを入れるきっかけになるんです。
ぜひ今回も、お子さまと一緒に読んでみてください。
「やる気」は“あとから”ついてくる!?
「やる気が出ないからできない」は本当?
誰しも一度は感じたことのある、「やる気が出ないから勉強できない」という感覚。
でも、実は“やる気”は出てくるのを待つものではなく、「自分でつくるもの」なんです。
✅ 作業興奮って知っていますか?
この現象を心理学では
「作業興奮(さぎょうこうふん)」と呼びます。
簡単に言うと、
「とりあえず始めてみると、だんだんやる気が湧いてくる」という脳の仕組みです。
✅ ちょっとやるだけで、脳はギアが入る!
- 1問だけ解いてみる
- 英単語を5個だけ書き出す
- ノートを開いて日付だけ書いてみる
……それだけで、脳は「お、動き始めたぞ」と認識して、集中モードに切り替わっていきます。
🗣️【中2男子のひとこと】
「1分だけやるつもりで机に向かったら、気づいたら15分たってた…!」
→ やる気って、“始めた後から”ついてくるんですね。
脳のやる気スイッチは「前頭前野」にある!
やる気や意欲をコントロールするのは、脳の前頭前野(ぜんとうぜんや)という場所です。
ここが活発になると――
✅ 注意力
✅ 判断力
✅ やる気
などが高まり、勉強への前向きな気持ちが出てきます。
🔌 前頭前野をONにする行動はこれ!
- 手を動かす
- 声を出す
- ゴールを書く
→ こうした「小さな行動」が、脳にスイッチを入れます!
✨やる気スイッチON!5つの工夫
① 1分だけタイマーでスタート
「どうせすぐ終わる」と思うと始めやすくなります。
② 声に出して読む/手を動かす
読む・書くなどの動作が、脳を“やる気モード”に導きます。
③ 「やることリスト」を見えるところに書く
ゴールが明確になると、脳が動きやすくなります。
④ ごほうびを用意する
「終わったらおやつタイム♪」など未来の楽しみがあると頑張れます。
⑤ 勉強場所を変える
いつもと違う場所で取り組むだけで、脳がリフレッシュされます。
「集中力」は15分単位で考える
人の集中力には波があります。
1回15分を目安に区切ると、効率よく学習ができます。
🕒 15分 × 3セット = 45分集中!
セットの合間に小休憩を入れると、頭がすっきりします。
「面倒くさい」が来たら、“行動で返す”
やる気が出ないときは、
「気合」や「反省」ではなく、“行動”がいちばんの薬。
✅ 最初の1分
✅ 最初の1問
この「はじめの一歩」が、脳のスイッチを押してくれます。
【保護者の皆さまへ】
「勉強しなさい」ではなく、
「1問だけやってみる?」「今日はどこから始める?」
そんな一言が、前頭前野にスイッチを入れ、お子さまのやる気を静かに起こします。
子どもたちは案外、「やりたくない」よりも
「やりたいけど動けない。」
そこに寄り添うだけで、私たちの教室での声かけも、より力を持ちます。
📘次回予告!
記憶力を高めるには「思い出す」ことがカギ!?
エビングハウスの忘却曲線と、効果的な復習タイミングについてお伝えします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「うちの子にも当てはまるかも」と思われた保護者の方、ぜひご家庭でも話題にしてみてください。
お子さまの“やる気”と“成績”を育てるには、学校・塾・家庭の連携が何よりの力になります。
これからも、Maxでは一人ひとりの個性に合わせて“できるきっかけ”をつくっていきます。
次回の【実践サポート講座】もどうぞお楽しみに!