3キーワード暗記法

勉強において暗記は絶対に欠かせません。それどころか、暗記が効率的にできれば成績を上げることはカンタンなことになります。じゃどうすれば、効率的に暗記できるようになるでしょうか。

暗記する時に、重要な仕事をしているのは頭の中にある「海馬」と呼ばれる記憶の司令塔です。タツノオトシゴのような形をしています。海馬は「この情報は大事、これはいらない」と仕分け作業をしています。

「これは大事」と海馬が判断したものが、側頭葉という場所に保存されて、初めて覚えることができます。つまり、暗記するには海馬に「この情報は大事だよ」と教えてあげることがとても重要なのです。

海馬に情報の重要性を伝える方法は?

では、海馬に「この情報は大事だ」と伝えるにはどうしたら良いのでしょうか?   方法は3つあります。

「衝撃」「わくわく」「繰り返し」の3つです。

まず1つが「衝撃」です。例えば交通事故などの衝撃的な出来事は1回で記憶されます。しかし、交通事故に会いながら勉強はできませんから、衝撃は勉強にはなかなか向きません。

2つ目は「わくわく」です。「好きこそものの上手なれ」と言うように、わくわくすると記憶力は飛躍的に向上します。しかし、勉強中に「わくわく」することもはなかなか難しいですよね。 たとえば、現在完了は「have+過去分詞」。「おー、わくわく」してきた。なんて人は、なかなかいないでしょう。だから、これも勉強には不向きです。理科や社会には、そんな人たちがいます。

最後の方法は『繰り返し』です。海馬に何回も、何回も同じ情報が伝わると、海馬は「この情報は大事なんだ」と認識します。ということで、勉強で使える方法は、『繰り返し』が最適ということになります。

効率的な暗記のための具体的な方法は?

勉強の効率を上げるよい方法とは、なるべく少ない時間や回数で、海馬に「情報の重要性」を伝えられる方法のことです。 そこで、より効率的に海馬に情報の重要性を伝えるための方法を5つご紹介しましょう。

①3キーワード法

まず、1つ目が3キーワード法です。これは3つのキーワードを指定し、そこから何度も思い出すという方法です。

残り時間が少なくなって来て、でも暗記しないといけないことがまだたくさん残っている中3生のために、中間・期末テストでいい点を取りたい1.2年生のために、この方法を教えます。

例えば、中3生の歴史のテキストに、「講和条約と同時に、アメリカ軍の日本国内への駐留や軍事基地の使用を認めた条約を何といいますか」という問題があります。この文の重要部分と正解を覚えようと思います。

まず、この文の中から自分で重要だと思う3つのキーワードを選びます例えば、「講和条約・アメリカ軍・軍事基地」としましょう。 この3つのキーワードをノートに書いておきます。

後日、この3つのキーワードを見て、「日本国内の軍事基地をアメリカ軍が使うことを認めた、第二次世界大戦の講和条約と同時に結ばれは条約は、日米安全保障条約」と声に出しながら、元の文章とその解答を復元します。

3つのキーワードを見て、元の文章を復元できるかというテストを何度も繰り返しやってみましょう。だいたい7回~10回くらい繰り返すとずっと長く覚えておけます。

②1週間以内に3回復習する

効率的に暗記をするためには復習のタイミングも重要です。有名な忘却曲線というグラフがあります。これによると一度暗記したものは1週間放っておくとほとんど忘れてしますそうです。

そこで暗記をしたら1週間以内に翌日、3日後、7日後の3回復習しましょう。この方法なら、その都度忘れているものだけ復習すれば良いので、効率的に学習できます。

詳しく説明しましょう。 図の縦線①~④は、覚えるべき量を表しています。1回目の勉強は、「全部」なのでたくさんあります。2回目は、忘れた部分を復習するだけなので、②の量で済みます。短期間に復習を繰り返すと、その量は②→ ③→ ④とドンドン減ってきますし、暗記の内容も完璧に近づきます。

②+③+④の合計は、①の1回分よりも少ないぐらいです。結局、3~4日の間隔で繰り返すことが、一番楽に暗記して覚えていられることになります。

③寝る前の2時間に暗記する

暗記に適した時間帯があります。それが寝る前の2時間です。この時間は、暗記のゴールデンタイムです。 なぜ寝る2時間前がいいかというと、記憶の司令塔の海馬は睡眠中に情報を整理しているからです。そして、海馬は新しい情報を優先して、古い情報を後回しにする性質があります。

つまり寝る寸前に覚えたことを優先して覚えるため、寝る前の暗記が一番効率的なのです。 ちなみに起きるまでに整理しきれなかった情報は処理されずにそのままゴミ箱行きになってしまいますから、朝や昼に覚えても無駄になってしまう可能性が高いです。

④分散学習をする 分散学習とは1回10分ほどの短い勉強を何度も繰り返すことです。反対に数時間続けて勉強することは集中学習と言います。 分散学習で覚えたことは長期記憶になりやすいです。そのため、分散学習は暗記にはぴったりの学習法です。

よく時間がないという人がいますが、ラッキーです。暗記は短い時間に集中した方が効率がいいのです。10分あれば十分です。

⑤睡眠と運動を大切にする

勉強と直接関係ないように思えますが、睡眠と運動は暗記において実はとても大切です。先ほど触れたように寝ている間に、海馬は覚えたことを整理します。そこで出来るだけ整理の時間を確保できるよう、7時間は寝るようにしましょう。

7時間も寝られないという人は昼寝を取り入れてみましょう。NASAの研究によると20分程度の昼寝で、能力が約30%も回復するそうです。ただし、30分以上寝ると夜に寝づらくなってしまうので昼寝は、30分未満にするのがポイントです。

また、同じくらい運動も大切です。有酸素運動をすると海馬が大きくなると言われています。反対に運動不足だと記憶力が悪くなります。ウォーキングやジョギングをぜひ勉強の合間に取り入れてみましょう。

まとめ

暗記をするためには色々な方法がありますが、勉強に応用できるのは復習が最適です。効率よく復習するためには海馬と呼ばれる記憶の司令塔の性質を利用しましょう。   暗記の力がつくと、どんどん多くのことが覚えられますから、勉強の効率が上がります。当然、成績もあがります。勉強することが楽しくなる人も出てきます。楽して勉強して成績を上げるためにも今回ご紹介した方法を使って暗記力をMAXまで高めていきましょう。

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