小6生 2月アドバイス 数学が得意になるために必要なこと

先生。私、中3ですよ。 算数なんてやれません!!

中学生から数学の質問を受けたときに、 「あ~、算数がわかってないなぁ」と感じることがすごくたくさんあります。

綾佳もそんなひとりでした。 綾佳が、Maxにきたのは、 中3の夏休み前でした。 学校のテストでひどい点を取ってしまったとか。 最後の中総体にかけたので、 いつもより勉強の時間が 少なかったからなんて 言い訳していました。

「綾佳さん、聞くね。 100円の10%引きの10%増しは何円?」

「え? 何ですか。もう一回言ってください」 すこし噛み砕きながら、 ゆっくりと繰り返しました。

「100円から10%を引いて、 今度はそこに10%増やしたら 何円になりますか?」

「わかりました。100円です」

「残念です。違います。」

「エッ。先生。100円じゃないんですか。」

「正解は99円です。 100円から10%を引きますね。 100円の10%って何円ですか。」

「10円です。」

「そうです。 100円の10%引きは90円です。 今度は90円の10%だから 9円を増やします。 そうすると99円になります。」

説明をしているうちに 綾佳の眉間のあたりには、正体不明のあやしげな雲が 立ち上がってくるのが見えます。 綾佳は困惑した顔で、 「先生。何 言っているか、わかりません。 どうして、10%引いて、10%増や たのに100円にもどらないんですか?」

「綾佳。 数学を何とかしようと本気で思っている?」

「はい。絶対にできるようになりたい。」

「どのぐらいできるようになりたいの?」

「平均点よりは上。できたら70~80点ぐらいは取りたい。」

「だったら、数学で必要な算数からやり直した方がいいよ。」

「………………」

綾佳の顔は、みるみる強張っていく。 まずいこと言っちゃったかな。 でも、本当のことだしな。 算数を数学的に理解し直さないと、 いつまでたっても、 結局は、平均点あたりで うろうろしているだけ。

たまたま幸運に恵まれて、 いい点取れる時もあるけど。 そんなときは、 「頑張ったから」と言うけども…。 そんな幸運は続かない。 本当に変わりたかったら、 算数を組み立て直すしかない。

「先生。私、小学生の時、 算数できたんです。 テストで、いつも80点以上 取ってました。」

「そう言うと思っていたよ。 『100円の10%は10円』は できるから、小学校の算数のテストは 取れたと思うよ。」

「じゃ。どうして算数やらないと ダメなんですか。 私、中3ですよ。算数なんて、 やってられません!! できません。」

あ~あ。やっぱりまたこれか。 たしかに、中3になって 「キミ。算数からやり直せ」って言われて 「はい。」なんて子はいないよな。 ましてや、小学生の時に いい点 取っていた子ならなおさらだ。

綾佳は、何とか説得に応じて 夏休みの前半の2週間だけ 算数をやることにしました。 算数といっても、 マックスが言う算数とは 算数的理解を数学的理解に変換することです。 中3生なら、2週間 本気でやれば何とかなる。

夏休み中。

綾佳は 「なんで、私がこんなこと しないといけないんだ。」と 私に聞こえるようにぶつぶつ言ってました。

1週間を過ぎる頃。 「先生。今まで、割合の問題は、私、 カンでかけたり割ったりしていました。 どういうときにかけて、 どういうときに割るか 理由がハッキリわかりました」

後半になると、 「先生。小学校で、 こんなこと習いませんでしたよ。 これ、本当に算数なんですか。これじゃ、中学の連立方程式の文章問題だって簡単に解けちゃうじゃないですか」

眉間の雲はすっかり晴れ上がっていました。 綾佳は、約束の2週間をやり遂げました。 成績の方は、夏以降、 本人がニコニコするぐらい上がりました。

「先生。今まで、やっても やっても 、 ダメだったのに、どうして、 こんなにできるようになったんですか」 との綾佳の問いかけには、 「お前が頑張ったからだろ」って応えておきましたが、 実は、種も仕掛けもあったんですね。 そう。それは、 算数的理解を数学的理解に変えること!!

<綾佳の感想文>

数学が大嫌いでした。でもさすがに 40点はショックでMaxにきました。 そしたら、小学生の復習からやった方が いいと言われてさらに、もっとショックを受けました。

私、小学校の時はできたんです。 でも、数学は低い点しか取れないから、 恥ずかしいけど、思い切って言われる通り、 算数の復習をやってみました。

「こんなこと小学生の時にやった?」 と思うものが、たくさんあってビックリ。 これでは数学ができないはずだと変な納得もできました。

本当に、恥ずかしくてイヤだったけど、 やっていくうちに、 なるほどこれとそれって、そう関係してんだという発見が たくさんありました。今までバラバラだったことが、 頭の中でくっついていく気がしました。

そのあと不思議なぐらい 成績がよくなりました。本当に不思議です。 やってよかったと思います。 先生、いっぱい文句をいって ゴメンナサイ。

いつ数学的な理解に 切り替えるの?

 中学校では、4月~6月の間は、 正負の計算を学習します。7月ぐらいから、文章問題に入ります。このときまでに、 数学的な理解に切り変わらないと、 算数はできたけど、 数学で困る子になります。

中学では、算数的理解を数学的理解に変える学習はありません。 小学校でもやっていません。 その作業は個人に任されている。 しかも、やる必要があるとも言われない。 でも、やってないと、中1の夏以降、 数学の成績が急激に下がります。

中学校に入学すれば、ひとりでに数学的な 考え方に切り替わるわけじゃない。 どうしましょう。 算数と数学は、名前が違う通り、 全く同じ科目ではないのです。 考え方の切り口が異なります。 でも、それを小学校でも中学校でも やってくれない。それが現状です。 Maxでは、年末あたりから その作業にかかっています。

新学期の4月~6月は、また学校準拠に戻って、 正負の計算をして、さらに、7月・夏休みは本格的に シフトチェンジします。 それで、終わりませんよ。 さらに、中1の2.3月にもう1回復習して 中2の連立方程式に入ります。

これで、ようやく使える数学に仕上がります。 ここでも、いつものあのルールが当てはまります。 学校とは不思議な所で、 重要な所ほど、アッという間に進む。

英語の方は、12月、1月のメールでご案内した通り、英語のスタート勉強と英語を使っての中学での勉強の方法をあわせて指導しています。卒業を前にして、何かとあわただしい 時期ですが、新しい中学生活が どんな生活になるか、方向付けが 行われている時期でもあるのです。

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