「今日も頑張った」と思えることが、私、好きです。

こんにちは。 山口です。 春休み中のある日。  卒業生のAが来ました。

子A:  先生、今日は。
先生: おう。どうした?
子A:  親が後から挨拶に来るって言っていました。 何時ごろがいいですかって。
先生: わざわざ申し訳ない。春休み中なら18:00前までならいつでもOKだよ。

子A:  先生の生活、大丈夫かしらって親が言ってましたよ。
先生: 何それ?
子A:  私もそう思います。先生いったい何時頃、家に帰っていたんですか? 2月ごろは、毎日、絶対に1時過ぎてたでしょう。それから家に帰って、家族とどうしてんのかなって?
先生: 心配しなくていいから。

子A:  でも、先生。体だけは気をつけてくださいよ。なかなか、風邪、治らなかったじゃないですか。
先生: ありがとう。でももう、大丈夫だ。問題児たちが卒業したから。
子A:  ひでェ~。でも、先生、私だけじゃなくて、みんな 頼れるのは先生だと思っているんですから、体だけは気をつけてくださいね。
先生: 生意気言ってる~。ありがとうね。

子A:  あと、私、卒業しないことにしました。高校生になっても来ます。やっとわかったのに、ここで気を緩めたら、元に戻っちゃう。
先生: エー。どうしたの? 随分やる気じゃん。
子A:  ハイ。私、わかったんです。  先生、私が初めて塾に来た頃のこと覚えていますか?
先生: 覚えているよ。
子A: あの頃、私、まったくダメだったじゃないですか。

先生: オー。算数まったくダメだったね。よしまた聞くぞ。1000円の10%引きの10%増しは何円?
子A: もう大丈夫です。990円です。
先生: OK。あの頃、お前、本当にメチャメチャだったもんな。 正直、消費税の計算できなかったでしょう?
子A: ハイ。 先生のパーセントの説明わかりやすかった。
先生: 何、言ってんだ。何回も 何回も疑って「本当にこれだけ」って言ってたくせに。
子A:  だって、パーセントですよ、パーセント。私、パーセントは むずかしくてよくわからないから、カンで、かけたりわったりしていたんですよ。でも、先生の説明だとカンタンすぎる。絶対、それだけで終わるはすがないって普通、思うじゃないですか。
先生: カンでやっていたくせに、算数はできたなんて、よく言えたね。

子A:  だって、算数のテストはよかったんです。
先生: だから、それが、だまされているって言うの。かけ算が終われば、かけ算のテスト、わり算が終われば、わり算のテスト。わり算のテストの時には、何でもいいから割ってみて、割り切れたらそれを書けば、それで、いい点取れるんだろう。どうしてかけるのか。どうして割るのかを考えなくていいテストなんかテストじゃない。あれは反射神経の問題。
子A: それはもう何回も聞きました。それから、小学校の先生は算数しか教えない。だから、算数が数学でどう使われるか、お前たち習ったことないだろうでしょう。

先生: そのとおり。
子A:  学校だと何、言ってるのかぜんぜんわからないのに、先生だと、なんだ、こうすればいいんだって、すぐ頭に入ってくるんですよね。
先生: すげえだろ。

子A:  ハイ。で、できると、やっぱ、うれしいじゃないですか。テストで、点が上がるともっとうれしい。先生がよく言うでしょう。やらないから、「やる気」が出ないんだと。はじめに聞いたときは、「ハ? 何 言ってんの。この人」と思っていたんですよ。「やる気」出ないから、できないんじゃんって。
先生: ウン。それで。
子A:  後半、毎日 塾 来ている頃にわかったんですよ。やっぱり、塾に来た方ができる。家だとやろうと思っていてもできない。そんな時に、親に「やったの」 とか言われるとも~うサイアク。でも、寝るときこれでいいのかなってヘコむ。だけど、毎日来てた頃は、寝るときも「今日も頑張った。私、頑張っている。よし。明日も頑張ろう」って自然に思えた。

先生: へ~。 毎日、自分で自分を褒めていたんだ。
子A:  やめてください。もう。 そんな言い方されると何か私、変な人みたいで、恥ずかしいじゃないですか。でも、そうです。
先生: 変じゃないよ。そう思えることはいいことだと思うよう。

子A:  『やらないと「やる気」なんか出ない。やるから「やる気」になるんだ』ってこういうことかとその時、初めてわかったんです。だから、今、受かったからってやめちゃうと元に戻っちゃう。「今日も頑張った」と思えることが、私、好きです。だから、これからも来ます。よろしくお願いします。
先生: 進歩したね。別人のようだよ。 じゃ今夜は、「先生を感動させた。よし。 頑張った!!」と思いながら寝るんだ。
子A: もうすぐ、からかうんだから。

高校生になる頃には、こんなうれしいやり取りが、できるように成長していくここと思います。私はそれが楽しくて教えています。 今年度もまた頑張りますよ。